• 193 中勘助 銀の匙 121(後編8①) @ LeoN Radio 我らの文学

  • Nov 14 2024
  • Length: 32 mins
  • Podcast

193 中勘助 銀の匙 121(後編8①) @ LeoN Radio 我らの文学

  • Summary

  • ラジオ収録2024001106

    「レオンラジオ日の出」テーマ曲 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」司会 楠元純一郎 中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国大慶の小学校美術教諭)朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)読解者 福留邦浩(国際関係学博士)


     家のまはりには切りのこした桑の木があつたので慰みかたがた子供たちの実地教育にもなるといふ父の考から近処ですこしばかりの種をわけてもらつて蚕をかつたことがあつた。

    <蚕(かいこ)→桑の葉を食べる昆虫で絹糸になる繭(まゆ)を生産する。>

    我家附近有一棵没被砍倒的桑树。父亲一方面觉得那是一种慰藉,一方面又觉

    得可以给孩子们一些动手的机会,曾经从邻居那里要了些蚕蛹来给我们养。


    母や伯母は面倒だ面倒だといふものの実はいくらか得意で、もう大丈夫二度とくることのない昔の労苦を思ひだして楽しみながらいそいそと桑をきざんでやる。

    <きざんで→刻んで→細かく切ること。>

    母亲和阿姨老是说照顾蚕宝宝很麻烦,其实却很在行。她们回想起过去的苦日子,知道那些辛苦已经不会重来,欢快地切碎桑叶喂蚕,乐在其中。


    はじめはただ葉のしたにかくれてるのが日に日に大きくなり坊主頭をふりたててはじからくひかいてゆく。

    <はじから→端から・くひかいて→食い荒かして>

    蚕宝宝们起初总是躲在叶子下面,后来一天天长大,摇晃着圆乎乎的光头,从树叶的一头啃到另一头。


    私も小さな羊羹の函に五六匹いれてもらつて、伯母さんがお蚕様はもとお姫様だつたなぞと教へたもので寐るときにはちやんと御機嫌ようをし、朝はまたおはやうをして、留守の世話をよくよく頼んで学校へゆく。

    <羊羹(ようかん)→小豆や白小豆を煮て寒天と砂糖で練り上げている和菓子。函→箱(はこ)>

    我也分得五六只蚕,装在羊羹的盒子里。阿姨告诉我蚕宝宝以前都是小公主,所以我睡前都礼貌地对它们说晚安,起床后也会问它们早安,拜托家人一定要好好照顾它们

    才去上学。


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